四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の症状改善のながれ

 

 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

 

肩関節周囲炎とは、明らかな原因がない肩関節部の痛みと運動制限を指します。あくまで、一つの疾患ではなく、肩関節に炎症が生じる疾患の総称の事を言ます。40歳〜65歳に好発しやすく、特に50歳頃に多く見られます。一般的に「四十肩」「五十肩」と表現される場合があります。また、「肩関節周囲炎」という言葉の意味は幅広く、「肩が痛くてあがらない」という症状を一般に表している(広い意味での肩関節周囲炎)と「癒着性肩関節包炎」という傷病名(狭い意味の肩関節周囲炎)があり、これはかなり原因が絞られていて、関節包という肩関節を包む膜に炎症が起こり、最終的には癒着してぶ厚くなってしまう状態で、この二つの意味が一つにまとめられていて使われているのが現状です。

(我々治療家でも、時として混ざって話していることがあります。)

 

来店されるお客様の中には、四十肩・五十肩をひどい肩こりと思い来店されることもあります。しかし、肩こりは主に、筋肉の疲労や筋肉が固まることで症状が起きるもので、肩関節周辺の炎症である四十肩とは全く別物です。

 

 「そのうち治るだろう...」「知人や友人に五十肩は自然に治るから大丈夫だよ」そう言われたり、思い込んで放置してしまうと、痛みが続く期間が長引いたり、今までできたことができなくなったり、痛みで眠れず睡眠不足や疲労感、状態が悪ければ手術を行うことがあります。

 

 

1.四十肩・五十肩の原因は?

~ある日突然、肩が痛い!腕が上がらない!~

 

ある日突然肩が痛いと感じて、突然起こったように感じる四十肩・五十肩ですが、肩の関節にある「腱板」という組織が炎症を引き起こし「関節包」に広がる事で起こります。原因ははっきりしておりませんが、筋力低下や老化に伴い、筋肉や腱の柔軟性が失われスムーズに動かなくなり、そこに関節のズレ等、様々な要因が重なることよって、ある日「肩が上がらない!」という状態ができあがります。

 

四十肩・五十肩の原因の一つとして、肩のインナーマッスルの筋力が低下(運動不足)することで引き起こされる可能性があります。デスクワークなどの長時間の同姿勢、家事、仕事など決まった動作、肩まわりの筋肉の運動量が低下することでインナーマッスルの筋力が低下します。

 

肩のインナーマッスルとは、棘下筋、棘上筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉の総称であり、ローテーターカフとも呼びます。ローテーターカフとは肩甲骨から上腕骨にかけてついている筋肉なので肩関節の様々な動きを司るだけではなく、肩関節の安定性を高めるという大切な役割を担った筋肉です。

 

 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の施術の流れ

~四十肩・五十肩のつらい痛みの改善から、安心して日常動作やスポーツができる身体作りまで~

 

四十肩・五十肩の典型的な発症パターンとして、ある日突然、肩を動かしたときの方に鋭い痛みが発生することが多くそのほとんど片側の肩のみの症状です。

急激な痛みは1週間以内に治まりますが、肩を動かす際の二の腕や指先までの痛み、しびれ、夜間痛が出ることもあります。

 

陽なた整体院では、まず施術初期には安静時痛や夜間痛を軽減するための施術をメインとして行い、中期は腕を上げた時の痛みや腕が上がらないなどの状態を改善するための施術を行います。

後期には、症状の残存を確認しながら施術に加えて、ケアの方法などもご指導します。

 

 

※患部の状態によっては、施術が行えない場合がございますので、ご了承ください。

 

 2.四十肩・五十肩の施術〈初期〉

~辛い痛みの緩和~

  

四十肩。五十肩はまず痛みの改善から行います。「安静時でも痛い」「夜に痛みが増す」そんな辛い状態をまず改善するために施術初期は、手技整体で痛みの原因になっている筋肉に対してアプローチし、それと同時に頸、背中、脊椎、骨盤の骨格調整を施すことで肩の筋肉の負担を減らし炎症性の痛みや症状を軽減にさせていきます。

施術初期(初回から2~3週間)は、週1回のペースでつめて通っていただき、痛みを緩和させることを最優先に施術を施します。

 

 

四十肩・五十肩の施術〈中期〉

 

腱・筋肉の柔軟性を高め、血液循環が促進するよう患部を中心とした筋肉と関節の動きが良くなるように、トリガーポイントの施術を行い軟部組織を修復させます。

痛みが治まって、肩の可動域制限が50%以上改善されてからは、骨格調整で脊椎や頸椎の動きを出し、身体の奥深いところにある深層筋の硬さを取り除いて姿勢や骨盤の歪みを整えます。

 

この期間は、初回から4~8週になります。

 

四十肩・五十肩の施術〈後期〉

~四十肩・五十肩を改善~

 

四十肩・五十肩を発症してから完治するまでは、約2~3ヶ月の期間が必要となります。

治療後期では日常生活動作やスポーツ時に特定の角度や動きで肩が動ききらないなどの症状の残存が出てくると思います。その際に気をつけることは、姿勢に気を付けることやストレッチなどによるケアです。

 

陽なた整体院では、1日でも早くベストな状態で復帰していただくために、治療後期はお客様お一人おひとりの生活に合わせた施術と生活指導を行っています。

良い姿勢で日常生活を送れるように施術をすると同時に、姿勢や体の動かし方などの指導を行い、日常生活動作の注意点や指導をしていきます。